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地球温暖化予測に貢献した NECのスーパーコンピューティング

世界中の研究者が地球温暖化を予測

「人間の活動で温暖化が進む」が世界共通認識に

最近130年の気候変化
提供:東京大学/国立環境研究所/
海洋研究開発機構/文部科学省

1997年の京都議定書が議決されたころは、地球温暖化に人間の活動が影響を与えているという考えに関して、異論を唱える研究者や国も少なくありませんでした。
しかし2007年、地球温暖化に関する科学的知見の集約と評価をおこなうIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が、「人間の活動によってCO2などの温室効果ガスが増え、平均気温上昇が進んでいる可能性がかなり高い」などを内容とする第4次評価報告を、各国賛同のもとに完成しました。
世界の複数の研究グループが、同じ条件のもとでそれぞれのモデルにより、地球環境の気候変化のシミュレーション実験を行った結果、すべてのグループで自然現象だけでは説明しきれない温暖化傾向が見えてきたのです。
IPCCで「可能性がかなり高い」とは、90%以上の確率を意味します。これにより、世界的に温暖化への対策がさらに本格化することが期待されています。
IPCCはこれらの活動が評価され、2007年のノーベル平和賞を受賞しました。

世界的な温暖化予測で活躍する日本の研究者


IPCCの報告書には、日本人研究者が大きな貢献を果たしてきました。執筆責任者や代表執筆者だけでも約30名の日本人研究者が参加しています。日本の温暖化予測グループは、世界の多くの研究グループのうちで、最も詳細なシミュレーションとして、第4次評価報告書において、先端的・中心的な役割を果たしました。
それをIT面から支えたのが、海洋研究開発機構の「地球シミュレータ」です。


地球温暖化予測の精度を高めたNECのスーパーコンピューティング


地球シミュレータ(画像提供:海洋研究開発機構) 地球シミュレータは、地球規模の環境変動の解明・予測を目的として 2002年に誕生した、当時世界最速のNEC製スーパーコンピュータです。現在も地球科学の分野では、世界最速レベルといわれています。

では、スーパーコンピュータが予測研究にどのように使われているのでしょうか?

気候予測を行うには、まずコンピュータ上に仮想地球を つくり、その大気や海を細かなマス目に分割し、その中での平均的な雲のでき方や気温を計算していきます(マス目の細かさを解像度といいます)。そうしてできた仮想地球に、今後予想される二酸化炭素などの温室効果ガスの濃度を入力していくと、未来の地球の気候がわかってくるのです。 その計算量は膨大で、スーパーコンピュータのパフォーマンスが高ければ、解像度を高くして、より詳細な計算を長期にわたって行うことができます。

地球温暖化シミュレーション(気温変化)
提供:東京大学/国立環境研究所/海洋研究開発機構/文部科学省 
より詳細な映像と解説が、「チーム・マイナス6%」ホームページより視聴・ダウンロードできます。
http://team-6.jp/cc-sim/
シミュレーション動画はこちら

超高速の地球シミュレータは、従来、地球を300km四方の解像度でしか計算ができなかったものを、100km四方※ 、約1億1千個のマス目にわけて計算することを可能にしました。従来の数百倍の量の計算ができるようになったのです。

そして2004年には、文部科学省のプロジェクトとして、東京大学、国立環境研究所、海洋研究開発機構、気象研究所などの各研究チームが独自の観点から地球シミュレータを利用して、2100年までの地球温暖化の予測計算を行いました。

地球シミュレータ

※ 大気海洋結合モデル。
このほか地球シミュレータは、20km四方の超高解像度大気モデルも可能にした。