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「だいち」の目を地球環境の保護に活かす〜

3つの「目」で地球をみつめ、4つのミッションをこなす地球観測衛星「だいち」

Q:

お仕事の内容は?

島田氏:

島田 政信 氏[JAXA 地球観測研究センターだいち(ALOS)サイエンスマネージャ]  私は「だいち」の利用解析研究グループに属しています。 「だいち」には3つの地球観測センサーが搭載されています。一般に衛星のセンサーが取得する観測データは地表の位置と明るさの二つの情報をもつのですが、観測したままの生の状態ではノイズや縞が入っていたり、センサーの地球を見る方向や地球の自転などの影響で歪(ゆが)んでいたりします。その歪みを補正し、位置を正確にあわせたり、ノイズを除去してデータを正しくする校正作業を行うのが、データ取得後の最初の仕事になります。この作業の為にセンサーの癖を見つけたり、癖を取り除くルールを導いたりする仕事をしています。

そして、校正作業が終わったデータを使って、地球環境の変化を抽出したり、地震災害場所の抽出をする等の解析業務などを行うことも重要な仕事となります。さらには、世界中からの公募で選ばれた研究者の方々にデータを提供し、活用してもらうということも行っています。

Q:

「だいち」のミッションは?

島田氏:

 「だいち」には、主に4つのミッションがあります。

  1. 2万5000分の1の地図の作成
    現在でも国土地理院が航空機を使って数年に1度、日本全土を計測し、地図を作成していますが、「だいち」に搭載されている「PRISM」というセンサーは2.5mの分解能をもっているので、晴れていれば2万5000分の1の地図に必要な精度で、46日周期で日本全土を計測することができます。
  2. 地域観測
    地球環境変化に影響するような地域の観測、例えばアマゾンや東南アジアのスマトラ島、ボルネオ島などの森林伐採などの観測に活用しています。また、北極や南極などの極地の変化も観測しようとしています。
  3. 災害観測
    例えば大震災のような災害が起こった際に、人工衛星から被災地情報を観測して、関係の自治体や警察などにデータを提供します。またJAXAは「国際災害チャータ」という枠組みに属し、世界中で発生する大規模な災害に対して無償で観測データを提供し、災害から生じる危機の軽減などに貢献しています。
  4. 資源探査
    これは主に経済産業省のミッションになるのですが、「だいち」に搭載されているLバンド合成開口レーダー(PALSAR)を使って、地形の湾曲などを調べることで、原油の在り処を探査します。

この他にも、「だいち」に搭載されている新しい技術を今後の技術開発に役立てる研究を行っています。