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「だいち」の目が、アマゾンの森林保護にも貢献〜

違法な森林伐採による被害が深刻化するアマゾン

Q:

アマゾンを取り巻く現在の状況は?

ウンベルト氏:

 アマゾン熱帯雨林地帯は、ブラジルを中心に周辺7カ国にまたがり、ブラジル領内にある地域だけでも、日本の国土面積の11倍に相当します。
アマゾン川の水量は世界の淡水の 2割を占めていて、その広大な面積のなかに多様な生物が生息し、豊かな資源の宝庫といえます。他方で、アマゾンは農業地帯として、多くの人たちの生活を支える場でもあります。しかし近年、違法な伐採や焼畑などで急速に森林破壊が進んでおり、その規模は毎年東京都の面積の10倍にも及んでいるとの報告があります。アマゾン地帯は広大なことから、その取り締まりも非常に困難です。
 こうした背景から、ブラジル政府では1988年から衛星写真など活用した森林モニタリングを導入し、総合的な森林破壊対策に取り組んできました。

Q:

衛星を活用した森林モニタリングとは?

ウンベルト氏:

ウンベルト・メスキータ 氏[IBAMAリモートセンシングセンター部長] アマゾンのモニタリングにおいて重要な役割を果たしているのが、私が勤めるIBAMAのリモートセンシングセンターです。私たちはブラジル国立宇宙研究所や日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)やアメリカ航空宇宙局(NASA)などの機関から提供される衛星データに基づいて、森林伐採の取り締まりや監視を行っています。

 アマゾンの土地は広大な上、違法伐採の手口も巧妙化しているので、地上でのパトロールだけで違法伐採の場所を発見するのは困難です。例えば奥地で違法な森林伐採が行われていても、周囲の森林が残されていれば、それが隠れ蓑になってしまいます。そのため、衛星画像を使って、アマゾンを空からモニタリングしているのです。IBAMAの法執行部門と連邦警察局は、法律で定められているブラジル環境規制に沿って、協力しあっています。
  従来の衛星を使用したモニタリングでは、15日周期や1年周期でアマゾンの画像が送られて来ています。 ただ、これらの衛星に搭載されているセンサーは光学的レンズを通して写真を撮影するため、雲が出ていると肝心のアマゾンが写りません。  
 アマゾンのある地域では、ほとんど1年を通して厚い雲におおわれている場所があります。そのため、15日周期で撮影を行っていても、雲が多くて実際には使えないものもあります。その結果、1年、あるいは何年もの間、何も撮影できないままになってしまう地域もでてくるのです。これでは、アマゾンの状況の変化をリアルタイムで把握できず、違法伐採を発見するまでに時間がかかってしまいます。
 違法伐採を行うグループも衛星によるモニタリングの弱点を知っていて、雲で隠れる雨期をねらって活動することが多く、森林保護にはこの問題の解決が不可欠でした。